グローバル化と労働市場を研究する経済学Ph.D.学生のブログ

イェール大学経済学部Ph.D.学生のブログです。研究日誌メイン。ニュースや最新研究の発信も。

解けない。問題が解けない。簡単化したら解けるはずなのに解けない。焦っている。どこから簡単化したらいいのか分からない。一旦離れるか。しかし離れてもこの問題に対する嫌悪感があるからもう一度向き合える自信がない。時間だけが過ぎていく。だめだ。

 

問題を簡単にしてもう一度考え直してみた。どうやら問題は、部分均衡で線形近似分析しても、結局一般均衡では内生化されてしまう変数への影響を通してしか分析ができない。そのため、あまり意味のある比較静学分析(上流へのショック→下流への労働需要)ができないということにあるよう。したがって簡単でもいいから一般均衡のモデルをちゃんと書くことが必要になる。hmm

午前

 

データ申請作業の対応とTA。

 

GTプロジェクトについて、企業レベルモデルを考え始める。リンクからショックを拾うことで推定を可能とするため。こうすることによってローカルショックでも多数の企業に影響を与え、アグリゲートインプリケーションが引き出せる。(多分洪水ショックはモチベーションの図に使うのではなく、あくまで推定に使う感じで。)

 

関連して、task-based frameworkのaggregatorがCESのケースでの解き方を分析。上記企業レベルモデルでの限界費用の導出に必要なので。(そうは言ってもまずはcobb-douglasで始めたらいいか。)均衡条件は出せた。クローズドフォームでも解けるかもしれない。

毎勤の問題

わかりやすい記事を見つけたので。

zuuonline.com

 

最初この問題によって失業保険給付が少なくなってしまっていたのがなんでかが理解できてなかった。それが理解できた。理解の鍵は加重平均の項と重み。

1 東京の賃金は高い。

2 東京で過少抽出が行われた。にも関わらず復元処理が行われなかった。

3 加重平均として全国の平均賃金が過少に推定された。

とのこと。

Narrative society

今年のジョブマーケットや、先輩と電話していて、やっぱり人間って話の説得性で動くんだな、と。それが事実かどうかは置いておいて。

 

たとえば、人と話す中で、イイ感じの言葉を使えた時とか、相手が欲しいことを言えた時にこそ、相手が自分の言ったことを理解してくれてると思う。けど、それが後から考えて間違ってたってことはよくある。逆に、頭で丁寧に考えて論理的に正しいことを言ったからといって、相手に伝わるとは限らない。

 

もちろん論理的な裏付けと説得性には強い関係性があると思う。けど、それだけじゃないし、科学的な裏付けだけが人や社会を動かす程度って思ってたより弱いなと思うことが最近多い。

 

自然言語を分析する技術は進んでる。だから、どういう話をしたら相手に伝わるかということを科学的に分析することはできないんだろうか。などなど…

 

 

https://cowles.yale.edu/sites/default/files/files/pub/d20/d2069.pdf

 

↑ちなみに、経済学でいうとこういうのがあったよねと思い出した。

午前 aaeの理解。tradeなしではうまく海外ショックを取り入れられないことを確認。

 

これを受けて、災害プロジェクト。クエスチョンがg-m decompositionなので、モデルからどのようにショックを引っ張り出せるかを考えてみる。これをしたいもう一つの理由は、現状reduced formがうまく出ないから。そのために、簡単なモデルでどのようなインプリケーションが出せるか確認することをスタート。

午前 災害プロジェクト、国内バリエーションでのイベントスタディを別変数について行う。同時に、コードを見やすく書き直す。あまりいい結果が得られなかった。辛い。

 

雑記:ふと思ったが、研究日誌によって精神の安定を得ようという試み、研究できてない日は日誌が書けないから精神が安定しないという問題は解決しないな…。根本的な解決にはなっていないということか。

 

午後 adao arkolakis espositoの勉強。matlabで非負の範囲で解探索を行う方法、およびモデル上の仮定を満たすためのパラメーター設定について理解。これをもとにデータをシミュレート。

190108

午前 adao arkolakis espositoの理解。先輩のアドバイスに従い、モデルをシミュレートしてみることに。自分でコード書くと論文の細かい部分まで読み込まざるを得ないし、確かに理解が深まる気がする。

 

とりあえず1つのパラメータおよびショックのセットについてシミュレーション完了。労働供給関数がシェアで書かれているので、これがtotal labor supply=1と規格化しているということを再確認。午後は複数のショックでシミュレートして、adh流の推定(?)まで行う。多分5章を読む必要がある。

 

午後 

 

(ここから雑記) それにしても、どうもTAした後に研究のやる気が起きない。確かに疲れた。実際、TAの先生からのメールは長くて、すべて読んで考えて返事するのに1時間くらいかかった。けどそれ以上に気持ちの変化がうまくいってないというのがあるな。その原因として、TAの業務に関する理解がこれで大丈夫なのか分からないという不安はある。ちゃんと理解するか慣れるかしないと自分の仕事の能率は上がらないのかも。焦るが遠回りだな。丁寧に仕事するようにしよう。(雑記終わり)

 

午後その2 adao arkolakis espositoを小さいモデルで、ショックがどのように効くかを分析。大きいモデルと本質的に何が違うのか分かってない。また、数値解についても、あるショックの値のもとでは虚数解が出てきてしまう。バグか、何か実数に解を制限する方法があるのか。